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2024年9月18日 (水)

COUNTERPOINT SA20, SA220 , SA12, SA100 の修理に関して 

最近お問い合わせが多いので簡単にここに記載いたします。あくまでも当方が保有する保守部品と市場から調達できる部品状況でも変わりますが
今のところ数十台レベルで修理が可能はどうかとご理解ください。
カウンターポイント パワー アンプ

SA12, SA100はいかなる故障も現在は修理は可能です。
ただし当方が所有する出力トランジスターである パワーMOSFETの在庫は40チャンネル 分程度で、米国の知り合いのところにも
まだそれなりに在庫があるようですから 当面故障しても片方のチャンネルが故障のケースでは4台以上、両方のチャンネルが故障の場合は20台以上は修理は問題ないと言えると思います。またよほど大音量で常時使用したりしない限りあまり故障はしないと思います。そのほかの故障は市場在庫や代替え部品で対応できるので問題ありません。

SA20, SA220は 出力トランジスターである パワーMOSFETが故障した場合 当方が所有する部品の在庫は2チャンネル 分プラスアルファ程度のみ、米国の知り合いは在庫はないそうです。ですので修理が可能としても片方のチャンネルが故障したものなら2台、 L、R両チャンネル故障したものは1台のみ修理が可能です。プラスアルファは自分が使用中のSA20, SA220の修理用に保管しているものなのでお分けできません。
そのほかの故障は市場在庫や代替え部品で対応できるので問題ありません。

アウトプットステージが故障かどうかを簡易的に判断するには電源を入れて立ち上がった時に数分待ってヒートシンクが暖かければアウトプットステージは故障していません。もし片方が冷たい場合はそこが故障しているケースがほとんどです。立ち上がらずいつまでも赤いランプのままの場合は内部の基盤の故障なので修理は可能です。また音は出るもののノイズが混ざるなどの場合はゲートリレーはOK、出力段もOK
真空管により 信号増幅しているゲートドライバーのどこかが故障あるいは部品が不良ですのでこれは比較的容易に修理できると思います。
しかしながら基盤を一旦外して作業になりますから せっかく基盤を外すのですから ついでにいずれ劣化し最悪リークしてショートしたりすることがある電解コンデンサーも全て交換した方が良いでしょう。そこまでメンテナンスを行っていればその後10年20年はおそらく一切問題はないはずです。(真空管の劣化は別です。真空管は20年問題ないものがあれば、新品で試験機でプレート電流に問題はなくても 最初からノイズが出ているものも稀にあります。また数年でノイズが出るものもあり 個体差があり、これはしょうがないので割り切ってお使いいただいた方が良いかもしれませんが数年間使用してノイズが出ていないものは その後も長く安定していることが多いようです。)

このように音が普通に出るものの ノイズも乗るような場合は出力段のMOSFETを動かすゲートドライバーまでの回路のどこかの問題なので修理は可能です。

カウンターポイントのパワー・アンプ SA12, SA100, SA20, SA220の主な故障は出力段のMOSFETの故障以外はほぼ基板上の電解コンデンサーの故障が原因であることが非常に多いのでそのあたりを対策しておけば故障なく長年使えると思っています。私も自分でメンテナンスしながら30年以上使用していますがあらかじめ対策しておいたものはいまだに故障したことが有りません。常識を超えるような難聴になるような大音量で使用されるような負荷が高い使用を常時される場合はデバイスも常に大電流を流して高負荷で仕事をしているので故障する確率が高いようです。この場合出力FUSEを規定のものより2−3アンペア程度数値が小さいものにしておくことで異常な大音量時にトランジスターが故障する前にFUSEが切れて保護できますからそういう使い方も良いと思います。しかしながら相当な大音量でもアンプにとっては楽な環境だとおもいますから アンプが壊れるほどの大音量は一般家屋では常識的ではないのでそういう使われ方をする場合は他のメーカーの耐久性が高いアンプをお勧めします。マッキントッシュのようにトランス出力のアンプは電圧ドライブで電流値が小さくワッテージを稼げますからそういう使い方が向いているとおもいます。あるいは耐久性が高いバイポーラトランジスターやMOSFETを使用したアンプを使われるのが良いと思います。その場合カウンターポイントの音色は無くなりますが。

もしこれで何か参考になるようでした幸ですし、SA12, SA100, SA20, SA220 もより用部品を投入してメンテナンスを兼ねてアップグレードすることで今まで聞いていた以上の音質を容易に得られますのでそういう活用方法もあるとおもいます。私はカウンターポイントのアンプ群は非常に自然な生き生きとした高い音楽表現の製品が多く特にSA12, SA100, SA20, SA220で提唱されたNatural Progression(自然な音楽表現)のコンセプトの製品は非常に気に入っており自分でも使い、メンテナンスも行い、アップグレードも実施して使っている次第です。 SA12, SA100, SA20, SA220は、基盤ごと入れ替えアウトプットステージはバイポーラトランジスターによるNP100, NP220 というキットをMIKE ELLIOTTが供給していましたが それも過去に販売したものが残るのみです。入手はほぼ困難です。それでSA12, SA100をそのままアップグレードすることを私が自分でやってみまして非常に大きな改善を得やぶさかではありませんがアウトプットステージが万が一故障した場合は修理が不可能な可能性も考慮しなければなりません。ですので片方のチャンネルが故障したSA20, SA220を予備で持っておけばそのリスクもほぼ解消しますから そういう使い方が可能であればお勧めしています。しかし今まで故障していないなら今後も無理な使い方をしたり 電源を入れたままスピーカーケーブルをショートさせるなどの事故がない限り故障しない可能性が非常に高いと思います。 このようにカウンターポイントのアンプは修理可能ですがよくご存知の方が引退されるなどして 業者さんが断っているのではないかとおもいます。おそらく どこかの業者さんに出してもそこから元ノアさんに技術者さんなどにさらに外注していたのではないかと思われ ますが、普通の電気回路ですので修理できない故障は SA4のように真空管がもう市場にない場合やSA20, SA220のようにパワーMOSFET が入手できないような場合を除き修理できないものはありません。ぜひ諦めて捨てたりしないようにしていただければと願ってやみませんし。どうしても捨てられる場合は当方で引き取らせていただきますし故障に状態によっては
買い取らせていただくことも十分可能です。よろしくお願いいたします。

 

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