« TRT STELTH CAPを試してみたいと思います | トップページ | ちょっと小話ですが »

2022年7月20日 (水)

Counterpoint SA12, SA100 のアップグレードについて

Sa12_20220720174301

限定数発売されたSA12, SA100 のアップグレードキット NP100や SA20, SA220のアップグレードキット NP220は日本国内にはそれぞれ50セット程度入ってきましたが今は入手できません。SA12, SA100はまだ米国内に部品在庫が少量有り、当方も数セットの部品はストックしておりまだ修理は可能です。SA20, SA220用部品はもう入手できません。去年たまたま米国に 2セット余っていたNP220のアップグレードキットが2セット在庫整理で見つかった話を聞き譲ってもらいましたがこれが最後となりました。SA12, SA100のキットは在庫はすでにありません。
SA12, SA100は部品在庫がありまだ修理は可能です。SA20, SA220は出力段が故障した場合は修理は不可能ですが部本をお持ちの場合は可能ですし、市場に残っている故障品などから生きている部品を外して使うなどでまだ対応はできるかもしれません。あるいは EXICONなど代替えのMOSFET を使えば修理は可能です。ピン配置が異なるので修正は必要ですが。当方の SA20は以前故障した時に実験の意味で出力段のMOSFET をTO220パッケージの別のものに変更し回路自体を変更改造して復活はしていますがオリジナルとはかなり異なる回路になっています。板金加工を含め趣味で行うなら良いのですが正直二度とやりたくない作業なので今まで公開していませんでしたが、スキルがある方でしたら改造して復活はできると思います。オリジナルの状態で修理できるのが一番良いとは思いますが、 特性が揃った(オン抵抗が揃った)MOSFETを片チャンネルN型P型ともにそれぞれ4個揃える必要があり、100個仕入れても1セット取れるかどうかという歩留まりの悪さゆえ頓挫して居ります。しかしながら 出力を少し抑えてももよければ4個パラではなく2個パラ 3個パラで使えるように変更すれば使えないことはありません。 石さえ必要数揃えばごまかしながらも動作するように修理は可能です。余計な話になってしまいました。SA12, SA100は出力段のMOSFET(オン抵抗が揃った選別品)の在庫を当方は数セット確保はしました。また米国にもまだかなり残っているらしいので、今の所は修理も可能で、昨年から今年にかけて2台修理をさせていただきましたが、画像の SA12は10年くらい前にオーバーホールを兼ねてアップグレードしたもので、かなりコストもかかりましたが性能はかなり向上し信頼性は上がったと思います。ここまで実施したのは当方はこれ一台のみですが 小型で取り回しが良い手元にあった SA12をどこまで引っ張れるか試してみる目的でアップグレードをしてみたものです。Vishayの抵抗類を多く使いレイルコンデンサー、カップリングコンデンサーなどを良質なものに交換し電流容量を増加、カットオフ周波数を下げるなど(すでに古いのでリフレッシュの意味もあります)そのほか電源平滑回路の刷新と配線材の交換などおよそ今できることは全部やってみたところ費用もそれなりにかかりかかりましたが かなり改善効果があり最近追加でアップグレードを実施後にバイアスなどを再調整し現在慣らし運転をしていますが NP100の最上位バージョン(プラチナグレード)とほとんど遜色がない仕上がりになったのでちょっと気を良くしまして話題もないので書いてみました。 SA12, SA100は結構しぶとくなかなか壊れない方だと思います。時々チェックしておけば壊れそうなところはわかるので ついでに基板上の電解コンデンサーのリークの確認など とともに新しいものに交換しておけば末長く使えると思います。SA100, SA12とも長年拝見してきましたが壊れないものはしぶとくなかなか壊れないようです。運悪くトランスが断線したり、レアショートしたり電解コンデンサーがダメになるものがありますがそれ以外はほとんど故障しないんじゃないかと思います。もっとも大音量で毎日何時間も使う環境では部品の劣化が早いので故障の可能性は上がるでしょう。しかし一週間に何回か使う程度の環境ではかなり持つのではないかと思います。自分のSA12はかれこれ30年以上付き合っていますが改造前も改造後も一度も故障しておりません。また SA12, SA100も 電源を少し強化することとカットオフを少し下げてみるなどで低域のレスポンスを改善すれば動かしにくいスピーカーも もうワンプッシュできるようになって意外に低域もオリジナルよりしっかりドライブする重量級アンプになるという印象です。今まで Rectifier は FREDやSICショットキーに変更したりしていましたが、今後は真空管によるB+電源回路と ACフィルターを使用したものに変更すべく趣味で改造をしてみようかと思っています。まだ田舎におりまして自宅に帰れませんが、 10月には一度戻る予定ですのでその際にお預かりし,お待ちいただいている案件を進める所存です。よろしくお願いいたします。

 

 

 

|

« TRT STELTH CAPを試してみたいと思います | トップページ | ちょっと小話ですが »

コメント

お世話になっております。
SA5000の件でその後ご連絡を頂いておりませんがどうなっておりますでしょうか?
お忙しいとは思いますがご連絡いただけませんでしょうか。
宜しく御願いいたします。
加藤

投稿: 加藤 | 2023年5月29日 (月) 00時46分

加藤様お待たせしまして恐縮です。現在テストベンチにて作業中ですが不具合の原因特定は終了しこれから修復 細部の調整 テストを行う予定です。家の事情もあり空いた時間で行っておりまして10日程度かかるかもしれませんが6月10日前後には出荷できると思っております。よろしくお願いいたします。

投稿: Vin | 2023年5月29日 (月) 11時16分

ご連絡ありがとうございます。
承知いたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
加藤

投稿: | 2023年5月31日 (水) 22時17分

加藤様 完了後梱包しいつでも出荷できる状況です。メールもいたしましたが もしまだ見られていない あるいは届いてないようでしたらご連絡いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

投稿: Vin | 2023年6月 2日 (金) 16時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« TRT STELTH CAPを試してみたいと思います | トップページ | ちょっと小話ですが »